初っぱなからVOCALOIDと何の関係もない話題で申し訳ないです。小惑星衝突のお話です。
先月ぐらいから小惑星が火星にぶつかる、ぶつからないと天文ファンの間で話題になっていて、一時は1/25の確率で衝突するという計算が発表されたりしていました。
私も独自に計算してニコニコ動画に投稿するためにCGも作りかけていたのですが、計算をやり直したりCGを作り直したりとぐずぐずしているうちに他の人に先を越され、更にNASAにも「衝突の可能性はほとんど無くなった」と発表されてしまいました。
というわけで完全に時機を逸した感があるのですが、計算結果をメモ代わりに書いておこうと思います。WD5の軌道要素はNASA/JPLのページから持ってきました。最新版は1/9のデータで、NASAの発表もこれに基づいています。
まず最接近時のCGはこんな感じになります。WD5の大きさは誇張して描いています。 実際は直径50m程度なので点にしか見えないはずですね。
やはりぶつかりそうにありません。横軸に日付、縦軸に距離(天文単位)のグラフを作るとこうなります。
最接近は1/30 20:59:55(日本時間)で、0.000175006AU=26180.5kmまで近づくということになりました。これはNASAの発表とほぼ一致しています。
※以下の計算は間違っています。正しい計算はこちら。
次に、衝突する確率を求めてみました。NASAのページに各軌道要素の誤差も載っているので、とりあえず正規分布で振ってモンテカルロを回してみました。独立した乱数ではなく、ちゃんと要素間の共分散行列も考慮した乱数を使っています。その結果がこれ。
最接近時の距離(km)を10000回分プロットしたのですが、あれ?なんだか随分とばらついますね。火星の半径(3390km)以下の点が35もあります。つまり私の計算では、35/10000=0.35%の確率で衝突する可能性が残っていることになるのですが。
中心値の計算はたぶん正しいので、誤差の解釈がおかしいのでしょう。ちょっと見直してみます。
2 個のコメント
ニコニコの2007WD5の…(^^;
ども、はじめまして。
アレは最初は観測に行く場合の軌道要素を入力していたのですが、シミュレータで動画を作って遊んでいたらそれがメインになってしまったものです(笑)
おお、あの方ですか。
楽しい動画でしたよ。
衝突はなさそうで、残念ですね。